【解説】比較生産費説 ~新潟の油揚げ美味しい~
- 2021.04.25
- 経済学

こんにちは。理系トライアスリートのトモルです。
このブログでは、『オールラウンダー』を目指す私がクレアールの中小企業診断士試験講座での勉強の中で作成したデジタルノートを公開し、解説をしています。
※独自の理解も含んでいるので、100%正しいことはお約束できないです。
日々、ちょっとした通勤時間でも理解できるボリュームで分かりやすい解説を心掛けてアップするのでホントに暇な時に見に来てくださると嬉しいです。
前回の記事も沢山の方にご覧いただき、ありがとうございます!
さて、本日は「比較生産費説」について解説します。

リカードさんは国際間の貿易によるメリットについて、比較生産費説を用いて説明をしました。

左図はX国、Y国が各国で自動車とチーズを1単位製造するときに投入する労働量を示しています。※この時、自動車1単位とチーズ1単位は等価交換が可能です。
X国で見た場合、労働量2で自動車1単位、労働量3でチーズ1単位を生産できることになります。
絶対優位
上表を見ると、自動車とチーズもY国に比べ、X国の方が生産に必要な労働量の絶対量が少なく済んでいることがわかります。この状態を絶対優位といいます。つまり、「自動車もチーズもX国が絶対優位である」と表現できます。
感覚的にX国にはY国と貿易をするメリットがないようにもみえます。そこで登場するのが「比較生産費」という考えです。
比較生産費
比較生産費とは、自国における財の労働投入量の比で表せられます。

X国の自動車の比較生産費は自動車1単位生産するのに必要な労働量をチーズ1単位を生産するのに必要な労働量で割った値、2/3となります。
上表はX国Y国の各財の比較生産費です。X国とY国の自動車の比較生産費を比べた場合、X国の方が比較生産費が小さい。この状況を比較優位といいます。つまり、「自動車の生産はX国が比較優位」と表現できます。チーズの生産は自動車と逆でY国が比較優位ということになります。
貿易によるメリット
これまで説明してきた比較生産費の概念を用いて、貿易によるメリットについて考えていきます。
仮に自動車とチーズの両財の生産において、絶対優位にあるX国がもっとチーズが欲しいと考えます。そのために一つの方法として、自動車の生産に投入している労働量2をチーズの生産に充てたとします。この場合、チーズを1単位生産するためには3の労働量が必要となるために、自動車の労働量をチーズの生産に充てても追加で2/3単位(0.6単位)のチーズしか得ることができず、合計でも1.6単位のチーズしか得ることができません。

チーズを得る別の方法として、Y国との貿易でチーズを得ることを考えます。この際、X国は比較優位にある自動車の生産に自国の労働量を集中させることにします。
上表の通り、X国は自動車の生産に集中することで、自動車を1⇒2.5まで増やすことができます。その結果、自動車を全台数出荷すれば、その対価としてチーズを2.5単位得ることができます。先ほどの自国内で労働力を融通するよりも、貿易する方が効率良く財を得られていることがわかり、これが貿易のメリットとなるわけです。
Y国もチーズの生産に集中することで、自国としての利益を効率よく得ることができます。
解説は以上です!

先日、新潟に出張してきました。名産の油揚げで納豆を挟んだものを食べてきました。衣サクサクなのと、納豆の相性が最高でした!
是非、新潟に行った際には食べてみてください。
本日は、僕から以上です。
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